Bartonの日記+c

Bartonの日記のはてなブログ版。とりあえず書いてみるw ※当ブログサイトはアフィリエイト広告を利用しています。

経営破綻したウィルコムのこれまでと今後(IT Pro)

 通信事業は設備産業であり,技術の世代交代時には移行のために多額の資金が必要になる。ウィルコムは携帯電話との競争が激化する中,いち早く広帯域システムに移行する必要があった。しかし当初描いていた現行PHSからの収益でXGPへの投資を賄うプランは,競争の激化で見直しを迫られた。

 そうした中,金融危機の影響などもあり2009年9月には金融機関によるリファイナンスに難航。返済期限の延長などを求めて,私的整理手法の1つである事業再生ADR(裁判外紛争解決)手続きの申請に至った。

PHS自身が技術的限界が見えてきたから、2005年頃からXGPに移行する計画はあったんだが、こういう結末になろうとは………


ウィルコム支援が正式決定 XGP切り離し、ソフトバンクなどに譲渡(IT media)


いずれはこの話は書かなきゃあいけない、と思っていたのでそろそろ。
ADRの最中にも色々考えていたんだけど、最終判断が出るまで待ったほうがいいかなあ、と。

 ウィルコムは更生計画の認可決定後に100%減資を実行。その後APが3億円の第三者割当増資を引き受け、PHS事業を継続する。ソフトバンクはウィルコムと業務提携を結び、ネットワークの効率化やカスタマーサポート運営などでコスト削減に協力する。

 XGP新会社は、ソフトバンクが30億円、APが50億円(うち20億円は議決権なしの優先株)、その他企業が30億円を出資して設立。ウィルコムは事業譲渡か会社分割でXGPを新会社に譲渡。また基地局ロケーションも新会社に譲渡し、ウィルコムは基地局ロケーションを共用するなどしてコスト効率の向上を図っていく。新会社は譲渡代金として10億円をウィルコムに支払う。

結構ニュース系サイトでは楽観的な見方をしておられるんですが、俺は逆に終わったな、という感がしてならない。
XGPは今後のウィルコムのモバイルブロードバンドの要とも言える存在だろう、と。
それを譲渡すると……今後どうするのよ、と。
また基地局も譲渡してしまう、ということはそれを借りる、ということになるわけで。
ガンダムに例えるなら「ガンダムとホワイトベース一式をアムロが乗り込む前にシャアが接収、ガンダムをシャアが使う」というような状態としか思えないのだが。
ガンダム種風に例えると、「キラ君がユニウスセブンへの爆撃で死亡。5機のGがザフトに奪取される。オーブがその5機をベースにザフトにOEM供給開始を表明。連合オワタw」状態w


正直言ってここ最近のウィルコムには失望ばかりしていたからなあ。
だからあんまりショックはない、と言えば嘘にはなるけど、新規ばかり¥980プランとか出していたしねえ……。
既存どれだけ冷遇なんだよ、とか。
後、だいぶ前にも書いたんだが、一台目を目指せる端末抜きで戦うっていうのも敗因でしょ。
普通の人はケータイなんて一台あればいいんだから、それを押さえないといけないのに「二台目需要はある」といってしょぼい端末に、メールを閲覧していたら新しいメールを受信してくれない、なんていう明らかな仕様不良を放置してそんな機体を連発いたり……。
俺はこれはブログだけではなく、直接梅田のカウンターでも言っていたんだけど、変わらなかったねえ……。
たかが一ユーザーが、というかもしれないが、それを検証してみる、という姿勢のなさが今回の敗退を一因だとも思う。
多分他にも言ってきたユーザーはたくさんいるのに、それよりもどうしようもない機体で新規、新規、といって解約を増やしていって、………去年一年の大半が純減ばかりだった、ということは価格費用というより、無策だった、というのが原因だと思う。
320Kが出た時から、私は失望し始めていたような気がする。
赤外線通信も付いていない、そんなのを一台目に、と考える人いるか?
後D4みたいに技術的にすごい、とは思うけど、悪評名高いVistaを載せて、モバイルPCなのに標準で1.5時間という救いようがない仕様のPCを作ったり。
NSみたいに10年前だとインターネットが閲覧できる、というだけで付加価値があるものを出されても、とか。
後、PCとの接続をmini B/micro B USBコネクタにしてコスト削減及びユーザーにとっての合理化を行ったのはいいけど、充電の統一をしないかなあ、とか。
330K/03以降micro Bになって統一されたけど、03で使っていたmicro BのケーブルでHybridを充電できない、ってどういうことよ。
後Active sync入れてないと充電できないとか。
何でこういうユーザビリティに欠ける仕様なのか、と。
ウィルコムの中の人、自分ところの製品使ってないでしょ、いや、本当に。
どうせ二台目だし、メインに使うやつなんていないよ、なんていう生ぬるい気持ちでやってきたからこうなったんだ!! と声を大にしていいたい。
それに仕様の時点で技術開発の統括SEなにやってんの、と。
ユーザーって、意外と見ているんですよ。
シェアだけじゃあなく、使用するのに毎月お金かかって、継続費用にどれだけかかって、どういうことができるのか。
そして端末自身がどういうものか。
そういうところだって考えますよ。
一回買ったらお金の支払いが済む物じゃあないから。
この不景気だから余計に。
自分が端末使うときにどこを見ているか、それを考えれば判るはずだ。
ここが他のキャリアより勝っている、という自身持って言えるものがあるか?
俺の中では今のウィルコムにはないと思う。


いつも思うけど、Dポ/ウィルコムって技術的には優れたことやっているのよ。
けどそれが商売としてきちんとペイできないその辺が、経営力の弱さだったんじゃないかなあ、と。
以前「ウィルコムとセガはGoogle先生に買い取ってもらえw」とネタ半分に書いたけど、実際そう思うよ。
そういうきちんと方向性出せるところでの方がウィルコムは真価出せると思うんだけどなあ。
いいリーダーがいて、方向性を示せば立ち直れるんだろうけど……Dポからウィルコムに変わったときのように。
八剣社長の時には活入れとして良かったと思っている。
確かに赤字になってそれは大変だった。
けどあれで新風が巻き上がって、勢いがあったと思うけどな。
今まで停滞していた状況から一気に駆け抜けた、といった感じで。
どっかでチラッと読んだんだが、八剣さん曰く「いい物を持っているのに、やれば出来る、といってくれる人がいなかった。だからそれを改めたいと思っている」というような事を言っていた記憶が。
だから過去最高の契約者数を持ってこれたんだろうけど………。
けど今回それは望めないだろうなあ。
今回こんなことになってしまって、もう決定したからなんとも言えないけど、正直言って数年後を考えるとPHSという規格自身が技術的終焉を迎えてしまうのかなあ、と思わなくもなかったり。
商業的な理由で。


まあ私としては今後どうするか、というと、現在音声通話及びメールをドコモ、データ通信をUQという方向で考えていたりする。
どちらにしろウィルコムが終焉を迎える可能性が高い以上、そういう方向性も模索しておかないと駄目かなあ、と。
ただ停波になるならなるまで付き合うから。
やるだけやってくれ。
いい意味で。