ThinkPad 25 買いました。
ええ……買っちゃいました……
ThinkPad 25関連の紹介・レビュー・インタビューしたニュースサイト:
pc.watch.impress.co.jp
最初一報を聞いたとき、「ああ、ThinkPad T92(仮称)が実現されるのか」と。
ThinkPadと言うと、俺にとっては、
・打ちやすい7段のデスクトップ配列と変わらないキーボードとホームポジションから指を動かさなくても使用できるトラックポイント
・ビジネスマシーンとしての堅牢さ
・困らない出来の良さ
・パーツ交換が可能なメンテナンス性の良さ
等々……もう、今更言わなくてもいいよね、と。
それが昨今のThinkPadと来た日には……
・キーボードは6段配列で一部のキーがなくなっている
・バッテリーなどが内蔵一体成形となっているメンテナンス性の悪さ
等々…食指を動かされなかったのです……唯一の例外を除いては。
その唯一の例外はX1 Carbonシリーズ。
特に第5世代(2017年モデルと言った方がいいのかしらん?)の出来はいい。
何か歴代の中には、Adaptiveキーボードとかいうなんか変なのを搭載したモデルが……うっ、頭が……
実際に持ってみて、13.3inchサイズに14inch液晶と変わらぬサイズを持って、1.1kgの軽量薄型ボディ。
バッテリー稼働が約15時間(公称)、USB TYPE-Cでの充電、指紋認証の配置等は文句ないのだが、6段キーボードとLANコネクタが非搭載、Micro SDスロットというのを除けば、正直言って欲しい……今でも欲しい。
メインでもモバイルでも使える一品だ。
25が来なかったら間違いなく買っていただろう。
もっと言えば、
「X1 Carbon(第5世代)が7段キーボードで、LANコネクタとSDカードスロットが付いていれば最高の25周年モデルなのに……!!」
これは今でも偽りない俺の本音だ。
正直言ってヨドバシ店頭でも悩んだ。
発表された翌日、梅田ヨドバシのLenovoショップにいっていつ発売か、というのを聞きに行ったら、
「予約受付中」
悩んだ。
「在庫、どのくらいありますかね?」
「確認してきますね…。(数分後)在庫僅少、としかありませんね。1000台しかありませんからね」
在庫僅少は煽られたのかもしれない、という気がしなくもないが、……が、だ。
悩んでいる間にも発注が入っているかもしれない……
悩んだ。
25周年モデル。
正直言って何で1.6kgなんだよ……GPUいらねーよ……軽い方がいいじゃねーかよ……X1 Carbonが1.1kg、T470だって1.3kgなのに、何で1.6kgにしているんだよ……バッテリーも6時間程度しか持たないし…タッチパネルは……もしかしたら今後MS Officeとかで使う「かも」しれないからあってもいい「かも」しれない「かも」しれない「かも」なあ……
数分後、発注用紙にサインをする俺w
矢は放たれた。
そして11月下旬到着。
……何か最初注文したときには11月10日頃には届く予定だったんだが……販売のおにーちゃんはそう言って契約書類に書いてくれていたんだが…
某インターネットの掲示板では届かねー、とか、届かない旨を言ったら早く届いたとか云々かんぬん。
話半分には読んでおこう。
俺も一報入れようかなあ、と思ったけど、X201sがご機嫌良く動いているし。
12月になっても届かなかったら連絡入れよう、と。
まあ随分待たされた気がするが、無事届いたのでよしとする。
というわけで、開封の儀から。
宅急便で届けられ、段ボール箱に包まれているので取り出す事に。
おおーっ、特別パッケージ。
表に25と書いてある。
「Anniversary Edition25」の文字が!!
さて、開封してみる事にする。
少しゆるめのマグネットで止められた両開きの蓋を開けてみる。
「Anniversary Edition25」冊子と交換用の3種類のトラックポイント。
保護用の布に包まれた本体。
箱の下部。
この下にアダプターとバッテリーが格納されていました。
本体、バッテリー、アダプター。
アダプターはUSB TYPE-Cではなく、最近のThinkPadの角形アダプター。
本体 1548g。
バッテリー 134g。
アダプター 288g。
歴代ThinkPadで愛された7段キーボードをメインにしばらく見ていく。
右Shiftキーの右側にある四角は指紋認証。
「ThinkPad」のトリコロールカラーの文字がかっこいい。
「Anniversary Edition25」の文字がいい。
X220世代のものがベースなので、EscキーとDeleteキーのサイズが大きいのがX201s使いである俺からするとやや違和感が。
6段に比べたら遙かにいいのだが。
参考:
X201sのキーボード配列と各種LED表示。
右側面。
左からヘッドフォン/マイク兼用端子、USB3.0、HDMI、USB3.0、Gigabit Ethernetコネクタ、SDカードスロット、セキュリティロック取り付け用の穴。
左側面。
左から電源コネクタ、USB3.0、USB TYPE-C、冷却ファン排気口。
バッテリーを本体につけると1682g。
トラックポイントは標準ではクラッシック・ドームを装備。
トラックポイントを新旧比較してみる。
左からクラッシック・ドーム、ソフト・ドーム、ソフト・リム。
左が25に付属のもの、右が以前購入していたもの。
25に付属しているものは若干背が低い。
日本モデルだけに付いてくるインナーバックと冊子とその日本語版。
インナーバックねえ…こういうのがもったいなくって使えない口ですw
では愛用しているX201s(2010年製)やX200s(2008年製)と比較してみる。
X200s(通常バッテリー装備)では1319g。
X201s(大容量バッテリー装備)では1472g。
25の上にX201sを重ねてみる。
流石B5ファイルサイズとA4ファイルサイズは比較して大きい。
下側に合わせるとこんな感じ。
厚さ比較。
厚さはむしろ25の方がX201sより薄い感じだ。
上に載せているX201sにモデムポートが付いているのが時代を感じさせる。
もちろんThinkPadお得意の180度開きも可能だ。
そして搭載しているのがWindows10 Proなので、BitLockerも施す事が可能なので、BitLockerを施す事に。
で、12月頭から使っているんだが、どうよ? と言われたら、
「いいんじゃない」
というのが嘘偽り無い感想。
Windows10の出来に関してはYoga Bookでさんざん悩まされて来たが、秋のアップデート以降軽く使いやすくなった感がするし、安定している感が。
X201sにはWindows8.1 Proを入れて使っていたので、8.1 Updateの方がいいなあ、とは言っていたものの、使っている内になじんできたか、と。
モニターも1440×900から1920×1080と大幅に広がったので、写真屋の画像編集やEXCELの画面が広い広い。
X201sも広かったのだが、それを上回る形で25が広い。
そして何と言っても、メモリー16GBになってCPUも性能アップしてネットが速い速い。
キーボードもX201sより若干配列が変わってサイズも大きくなったものの、7段キーボードは良い。
他の最近のThinkPadやノートPCでは6段配列なんだが、配列にこだわってくれているので、打っていて快適なのである。
今このブログを書いていても、快適すぎてキーが進む進む。
買って良かったなあ、と心から感じている。
だが、やっぱりここはなあ……というのも無きにしも非ずなわけで。
挙げていくと、
・やっぱり重量は1.3kgにして欲しかったなあ……
というのが、他のTシリーズが1.3kg台のモバイルノートなのに、何故1.7kg弱……。
タッチパネルを搭載したから重くなったのかなあ、と思っているのですが、やはりモバイルとデスクトップと同じ機体で使用したい、と考えると、1.3kg前後の重量がいいなあ、と。
今の時代1.7kgで持ち歩きはなあ…とためらってしまうのです。
バッテリーも6.5時間(公称)と言われてもなあ…X1Cの出来の良さとどうしても比較してしまうわけで。
7段との引き替えかな、と。
・指紋認証の配置……カーソルキーの下にして欲しかったなあ…
これはT型のデザイン自身でそうだと言われたらそれまでなんだが、X1Cと同じく、カーソルキーの下だと、幅を小さくできたんじゃあないかなあ、というのと、その方がデザインとしていいなあ、と。
それとX201sの際、指紋認証をなぞるだけで電源オンが出来たのだが、今回は電源ボタンを押して指紋認証で起動、と。
これもなあ……指紋認証メーカーが買収されちゃったから、作りが変わったという事情もあるしねえ…。
反面、BIOSロックも指紋認証で通過できるようになったのはありがたい。
ただ、Tシリーズのデザインとしてカーソルキーの下か、タッチパッドに指紋認証を加えても良かったのではないか、と思わないでもなかったり。
・電源ケーブルがTYPE-Cではなく、専用アダプター
これは賛否分かれる。
俺も今後の事や汎用性を考えるとTYPE-Cの方がいいかな、と思う反面、専用アダプターの良さ、というのもあるわけで。
今規格の移行期みたいなところだから難しいところではあると思う。
後、トラックポイントの背が低くて動かしにくかったのだが、所持していたトラックポイントのソフト・ドームに差し替えたところ、丁度いい高さになったのでそのまま使用する事に。
いろいろ思う事はあれど、買ってしまって結構満足しています。
元のT470をベースの改造型だからねえ……どうしてもしょうが無い部分はあるかな、と。
ただ、7段キーボードモデルが今後手に入るかどうか判らないということもあるし、何と言っても……
ヒル氏によれば、このThinkPad 25の7列配列キーボードは、今回完全で新規に起こしているという。
ヒル氏は「6列配列のキーボードに切り換えてから大分経っているので、すでに何も残っていなかった。このため、キーボードベンダーに協力してもらって完全にゼロから起こしている」とのこと。
正直なところ、筆者はてっきりまだどこかに残っていた7列配列キーボードの金型を探してきて“再生産”したのかと思っていた。新規起こしということは、その分のコストが半端なくかかっているはずで、そこまでこだわったというのは驚愕である(今後ほかのモデルでも採用されるというのなら話は別だが……)。
とてもビジネスとしては成立しないじゃないですか? と筆者が聞くと、ヒル氏はにっこり笑って「I don't know(そんなことは知らないよ)」とだけ答えてくれた。
その瞬間、筆者はこの製品がどういう性格かよく理解できた。これは本当に25周年を記念して、採算度外視でThinkPadの復古のためだけに作ってしまった製品であり、それはこれまでThinkPadを愛してきたユーザーへの、ヒル氏からの置き土産なのだ。
(「PC Watch ThinkPadデザインの父、デビッド・ヒル氏が語るThinkPad 25周年モデルの誕生秘話」より)
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/ubiq/1084687.html
こんな楽しい事をやってくれるのに、乗らないわけにはいかないだろ。
後悔しないためにも。
今回の金型を元に7段モデルが供給されるとなると、俺はそれでも構わないと思う。
後外付けキーボードとかね。
長く使うものなら少々値が張っても、「いいもの」を使いたいかな、と。
最近そんな思いになっている。
付属の冊子もどういったコンセプトでThinkPadが創られているか、というのが垣間見えて面白い。
また時間を取ってゆっくり読んでみようと思う。
30周年モデルの時にはどうなっているのかねえ…と思いを馳せながら25周年モデルの良さにふけるのでありました。