アニメの企画制作、販売、配給などでおなじみのトムス・エンタテイメントが医療事業分野に参入する。具体的には、加賀電子と共同開発したタッチ端末「スマイルタッチ」に、同社が管理するアンパンマンやハローキティなどのアニメ作品をプリロード、さらに、小児向けの医療情報コンテンツなどをあわせてパッケージングしたデバイスを、全国の医療機関にレンタルするというものだ。
おお、これはいいアイデア。
トムス・エンタテイメントがこの事業に取り組むことになったきっかけは、ある医療センターから同社に届いた1通の電子メールだったそうだ。ちょっと長いが、ここに引用することにしたい。
「恐れ入りますがアンパンマンDVDの著作権に関して教えてください。個人の鑑賞にならないので、どこまで許して下さるのか教えてください。
当施設、○○医療センターは先天性の心疾患の小児や川崎病の小児が沢山来院されていますが、心臓超音波検査の時にアニメのDVDを観てもらって、お利口さんにしている間に検査をしたいと考えています。
(中略)
一度、著作権フリーのDVDを使用してみたのですが、小児の反応が良くなくアンパンマンのアニメを観たいという声がとても多いのです。アンパンマンで心臓に病気を持った小児に勇気をもらいたいのです」
ちなみに、検査を受ける子どもにアンパンマンを描いた紙の絵本を渡し、それを楽しんでもらう分には何の問題もないらしい。ところが、それがDVDとなった途端に、権利関係がややこしくなる。DVDを子供に見せる行為は、その著作者の上映権がからんでくる。非営利の場合は問題がないが、医療機関は営利団体だ。著作者の許諾を得ないで子どもにDVDを見せることができないのだ。
許諾を得ればいいなじゃいかという考え方もある。だが、それを個々の医療機関に求めるのは無理がある。それをなんとかするのが、今回のトムス・エンタテイメントのチャレンジだ。
トムス・エンタテイメント……ベルばらの会社だな。
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注射1つとっても、子どもは針が体内に入る部分だけに注目し、他に気をそらして痛さをガマンすることが難しい。でも、 かたわらにアンパンマンがいて、勇気ある戦いに挑んでいる様子が目に入れば、その痛みをガマンする、あるいは、気を紛らわすことができるかもしれない。
注射が怖いのは大人も同じですw
けど、子供はもっとそれ以上に怖いんだろうな。
こういう事をもっと考えてもいい時期になっているのかもしれない。