しかし特筆大書しなければならぬと私ども思いますのは、なんと言っても江戸時代の成熟ぶりです。
例えば「貸本屋」でありまして、当時は一人の貸本屋に、百人以上得意先があった、と。新刊本が出ると、それを袋に詰めてお得意さん回りを致します。「おぉ待ち兼ねたぞ」と言って、お客は袋の封を切る。…これが今でも映画の世界に残る、「封切り」の語源であります。
本に印刷された広告などから、読書階級というのが、武家から町人、婦女子まで広がっていたことが知られております。しかも江戸と上方だけではありませんで、どうも全国津々浦々に、無数の貸本屋が本を配って歩いておりました。
江戸時代すでに、膨大な庶民が娯楽でモノを読んでいたわけでありますから、現代日本で漫画が栄えるワケであります。
相変わらず閣下は面白いことをw
けど、日本の識字率の高かったのは寺子屋があっただけじゃあなく、こういった文化背景があるのかもね。
けど、普遍的価値、というのは難しいかもしれないが……文明的な基本的な共通する生存権の様なもの、近い表現で言うならコモンセンスみたいなものは、それぞれのコミュニティ通じてあるかもね。
それをいい形で一つの標準フォーマットみたいな形で全人類が持つ、というあり方もありかなあ、と。
どの政権でも平和と安定を求めるのは常だし。
「灰とダイヤモンド」などの作品で有名な映画監督・アンジェイ・ワイダさんなどは、京セラの稲盛和夫さんが差し上げた京都賞の賞金を元手に、古都・クラクフに「日本美術技術センター・マンガ館」を作っております。マンガと申しますのは「北斎漫画」のことでして、若きワイダ監督が見て心打たれたという、さる収集家の作品を収めた施設です。
もっとも、現代日本の漫画人気も大したもので、私のコレクションには、ポーランドの外務大臣がくれた「犬夜叉」のポーランド語版が入っております。
何かこの人が外相で良かったなあ、と最近は常々思うw
ある意味、すげえw
こういう裏打ちがあるのがすごいと思うわ。